なぜ年とともに“太りやすく”なるのか?

2020年10月23日

昔と比べて「食事量」は変わらないのに太りやすくなった。健康診断で、中性脂肪値の高さを指摘された。昔と体重は変わらないのに、お腹だけポッコリ出てきた―。このような「肥満」の悩みをもつ中高年は多いと思います。

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肥満を避けるのが難しい!
肥満は、健康面でも多くのデメリットがあります。糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、がんなど、さまざまな病気にかかるリスクが圧倒的に高くなります。健康を持続的に維持していくためには、「肥満の解消」が不可欠なのです

その一方で、飽食の時代といわれ今のわたし達は肥満になりやすい環境にあるといえます。意識的に太らないようにしないと、肥満を避けることが難しいのです。

では、なぜ年とともに“太り”やすくなるのでしょうか?
結論からいうと「代謝が低下するから」です。代謝は大きくわけて「基礎代謝」と「活動代謝」にわけられます。「基礎代謝」は、何もしないで寝ているだけでも消費されるカロリー(=エネルギー)のことで、主に筋肉や内臓で消費されます。

また「活動代謝」は、日常生活や運動などで消費されるカロリーです。これは、人それぞれの生活の仕方によって大きく変わってきます。

昔に比べて食事量は変わらないのに太りやすくなったのは、現代人の代謝が落ちてきているといえるでしょう。

スポーツ選手が引退後に太ってしまうのをよく見かけますが、それはまさにこのケースです。現役時代は、基礎代謝、活動代謝がともに高く、どんなに食べても太らなかったのに、引退後、年を重ねて体を動かさなくなって、現役のときと同じような高カロリーの食事を摂ってしまっているのです。これが、スポーツ選手の“引退太り”の原因になつています。

「食事」と「運動」、痩せるために意識すべきは、どっち? 
では、「食生活を改善して摂取カロリーを抑える」、「運動をして消費カロリーを上げる」のどちらを強く意識すればよいでしょうか?

正解は「食生活を改善して摂取カロリーを抑える」です。もちろん運動することは必要ですが、食事を変えずに運動だけで痩せようとするのは無理です。なぜなら、運動の消費カロリーで、摂取したカロリーをキャンセルことは厳しいからです。

かりに42.195kmのフルマラソンを走ったとしても消費できるカロリーは、約2500キロカロリーです。一方、1sの体脂肪を減らすのに必要なカロリーは約7500キロカロリー。 つまり、マラソンのような過酷な運動をしても、せいぜい300グラム程度しか痩せられないのです。いかに運動で痩せることが難しいかです。

「筋トレで代謝が上がる」もウソ

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では、筋トレはどうでしょうか?よく基礎代謝を上げるために筋トレをしよう、という話もありますが、この考え方も間違いです。

最新の研究で、「基礎代謝の8割は“内臓”によるもの」ということが明らかになっています。
もちろん、筋肉をつけることで代謝が上がらないことはありませんが、それで痩せやすい体質に、という効果はあまり期待できないのです。

一方で、とくに男性の場合、40代あたりから筋肉が衰え始め、さらに50代以降には急激に筋肉量が低下することがわかっています。これが「体重が変わらないのにお腹だけポッコリと出てくる『隠れ肥満』など」の原因になります

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posted by Dr.ナガシマ at 10:36 | 肥満防止